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仏像破壊なんて許せない。でも仏像・仏様を粗末に扱ってはいけない本質って?

      2016/09/28

お参りをする着物女性

仏像とはなんたるか。そして、実家の仏像・仏様はどう扱うのか。

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皆さん、小学校の修学旅行などでも一度は見たことがあるでしょう、仏像。例えば奈良の東大寺とか見たことないって人は少ないんでしょうか?きっと多くの小学生が行ってますよね。あれも仏像です。大きくて神々しい。なんだか不思議な気持ちになるのは私だけでしょうか?

ですが、時々目にするのは「仏像が倒された」などのニュース。そんなことするなんて許せません。もう当たり前。絶対いつかバチが当たること間違いなしでしょう。

上で述べた通り仏像いいたずらするなんて許せないことです。それは誰だってそう思いますよね。でも、じゃあ仏像にはなぜ価値があるのか?果たして何が宿っているか?うちの実家の仏像・仏さまってどう供養してるかな…?

ということを今回は、仏像の中でも抜きん出て数が多い、木で作られた仏像を主軸において考えていきます。

 

仏様の魂は「仏性」という

仏様の魂のことを「仏性」といいます。いきなり専門的な話になってすいません。ですが、仏像を粗末に扱ってはならない理由の本質がここにありますので、どうか聞いて頂ければればと思います。

仏像は仏師さんによって作られます。仏師さんというのは仏像造りのプロです。その仏師さんが作った木の像に僧侶の方が「魂」を込めるわけです。この魂入れをやってこそ価値のある仏像となるわけです。

もちろん、仏師さんが丹精込めて作った仏像は作品としての価値があることに疑いはありません。ですが、魂が入ってこそ仏教的に価値のある仏像になる。極論を言うと魂が入っていなければ、ただの木のかたまりというわけなんですよね。

 

仏像がボロボロになったら交換される

仏像は、お寺などでは代々受け継がれ大事にされていきます。「平安時代○○年の作品」と、とても昔からあるものも多くありますね。

でも、この仏像は「木」でできていることがほとんどで、いずれボロボロになってしまいます。残念な見た目になることもしばしば…。

そうすると仏像の入れ替えといいますか、「生まれ変わり」のようなものが発生するんです。

ざっくりわかりやすく言いますと、また新たに同じ仏像が作られるんです。元々あったものをAとすると、そっくりそのままのBが作られるわけです。そりゃもう超そっくりのね。

で、AからBへ、仏性=仏様の魂の移動が行われます。この儀式を「転写」というそうです。こうして仏像はまた新たな時を刻み始めるのです。

 

こんなとこにもあったかモッタイナイ精神

となると仏像Bが新しく大事にされていくわけですが、仏像Aはどうなるの!?と思った方鋭いです。捨てるんでしょ?と思った方それはNONO!です。

仏像Aもそれまで仏様が入っていた入れ物として大事にされます。お寺の倉の中などにはたくさん眠っているそうですよ。大陸の某国ではポーイと簡単に捨ててしまうそうですが…。

日本では捨てません。こんな昔からこんなところにも「モッタイナイ精神」が息づいていたというわけです。

 

うちの仏様はどうだったかな…。

長くなりましたがもう少しで終わります!(笑)

最後に。話は変わりますが、実家の仏壇供養、お墓供養でお困りの方もいらっしゃいますでしょうか。

うちも母の実家のおばあちゃんが段々と弱ってきてしまいまして、一緒に住もうよということになりました。こういうことはこれからもっと増えていくのでしょうね。高齢社会です。我々の世代はこの社会との上手い付き合い方を考えていかなくてはなりません。

でまぁ、ここで問題になるのが、実家のお墓、仏壇の仏様の供養はどうするのかということですよ。

うちの場合は昔から供養を担当してもらっていたお寺の方に諸々の手続きをしてもらい一つの位牌にひとまとめにしてもらいました。上記でつらつらと仏像さんのことを話したわけですが、うちは仏様は超コンパクトになってしまったわけです。

結構母方の実家はご先祖が多くてたくさんの仏様を拝んできたので、「これで良かったのか?窮屈じゃないのかな…?」と内心心配に思いましたが、お寺の方がしてくださってるのだから大丈夫なのでしょう。

皆さんも今回のニュースを機に、仏様をなぜ大事にするか、ご実家の仏様の扱いについてご家族で相談されてみてはいかがかと思います。

 - 文化, 社会