【割り込みにイライラ?】おばあちゃんとポチ袋と私の話
2017/01/02
1月1日、元旦。お年玉。
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今回話すのはお正月、元旦にあったできごと。見ず知らずのおばあちゃんと、私のお話。
新年、初詣を友達と済ませた私。まだ朝も早かった、しかしよく歩いたせいかお腹が空いた。いつもは朝食を食べることは少ないし、早朝のこの時間に起きていることも珍しかった。
帰り道、コンビニに寄ることにした。何か胃に入れたかった。
割り込みをしてきたおばあちゃん
コンビニで私が並んだレジには、学生であろうバイトの店員さんが居た。バイトに入ったばかりなのか、彼女は少しおどおどしていた。でも緊張しながらはにかむ笑顔をなんだかいいもんだなぁと思いながら、レジを打ってもらっていた。
その時、おばあちゃんがレジに割り込んできた。
「あのね、△○×□☆はあるかねぇ?」
よく聞き取れなかった。ただ単に、私はイラッとした。私は高齢者の割り込みはよくあることだと思っていて、そのたびに嫌な思いをしていた。(あぁ、またか勘弁してくれよな)なんて思っていた。
おばあちゃんとポチ袋と私
バイトの女性はいきなりの割り込みにあたふたしていた。私のレジ打ちと、おばあちゃんの要望、慌てるのは無理もない。おばあちゃんの発した言葉はよく聞き取れなかったし、女性もまだ研修中みたいだったし仕方ないなと思った。
おばあちゃんはもう一度、ゆっくりと話し始めた。
「あのね、ポチ袋を探しているの。お店にあるかしらね?」
(あぁ!ポチ袋ね!)、私そしてバイトの女性は腑に落ちたようだった。今日はお正月、元旦。
おばあちゃんは、お孫さんへの”お年玉”の準備をしたかったんだ。
今日は1月1日、元旦。きっとどこからかお孫さん、そのお母さんお父さん(息子さんあるいは娘さん)、その他大勢の親戚がおばあちゃんの家に集まるのだろう。
いきなり割り込んできた見ず知らずのおばあちゃん、私はそのおばあちゃんの背景を察したのだった。時間は朝9時頃だった、もうお孫さんがやってくるのかもしれない。おばあちゃんは急いでいたんだ。
やがておばあちゃんは、別の店員さんに連れられレジすぐ前のポチ袋コーナーに移っていた。おばあちゃんは、真剣な眼差しでどれが良いか探し始めたようだった。
私のレジ打ちはすでに終わっていた。まだ真剣にポチ袋を吟味するおばあちゃんの後ろを通り過ぎ、私は店を出た。
腰の曲がりとあの頃の私
コンビニを出て友達の車に戻った私。早速買ったばかりのおにぎりを頬張る。美味い。早朝のお米ってやっぱり良いなと思った。
おにぎりを1つ食べ終わり、2つ目に差し掛かった時、コンビニからおばあちゃんが出てきた。手にはポチ袋が入っているであろうコンビニ袋。
(良かった、おばあちゃんポチ袋買えたんだ…)
レジで割り込みをされたことなんて、私はどうでもよくなっていた。ただただ、あのポチ袋におばあちゃんの大切なお金が入れられ、それがお孫さんに渡される。
そして、そのポチ袋を開けたお孫さんが笑顔になる。何を買おうかワクワクしている顔。もしくは、「近い過ぎは厳禁!お年玉は貯金するのよ」なんてたしなめるお母さんの顔まで浮かぶようだった。
ありがちではあるけれども、そんな幸せな家族の姿があるのならこれほど喜ばしいことはない。
おばあちゃんは歩いて帰っていった。その腰は大きく曲がり、背中もとても小さかった。
私のおばあちゃんもこんな風にお年玉を用意してくれていたのかなと思った。私はすでに20歳を超えており、おばあちゃんからお年玉をくれることは無くなっていた。
でも、小さかった頃の私はお年玉をもらえることが嬉しくて嬉しくて仕方なかった。しかし、その背景にはおばあちゃんが一生懸命にお年玉を工面してくれていたこと、今回のおばあちゃんのように真剣にポチ袋を選んでくれていたことなって知る由もなかった。
小さかった私はそのお年玉を無駄使いした、貯金もろくにしなかった。ごめんな、ばあちゃん。
実家の引き出し
友達と別れ、実家に戻った私。自分の部屋に戻り、学習机の引き出しを開けた。そこにはお年玉の入っていたポチ袋がいくつか入っていた。小さい頃におばあちゃんからもらったものだった。私はこういうものをとっておく性質の人間だった。
いくつかのポチ袋を見た。渋いデザインで昔ながらのポチ袋だったり、可愛らしいデザインのものだったり、私が大好きだったポケモンのポチ袋だったりした。
私のおばあちゃんも、ポチ袋を吟味してくれていたに違いなかった。