【お財布に290億円】2017-18シーズン夏のサッカー界を狂わせた1つの移籍
目次
2017-18シーズンぶっ壊れた夏の移籍市場
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2017-18シーズン、夏の移籍市場はぶっ壊れていました。何がぶっ壊れていたかって、その「移籍金の金額」です。
8月頭にバルセロナからパリ・サンジェルマンに加入が決まった、「ネイマール」の存在が全てを狂わせました。彼の移籍金は歴代でもぶっちぎりで高額な約290億円。ですが、この移籍においてはその移籍金の金額よりも、彼の移籍によって市場に波及した影響にこそ目を向けるべきでしょう。※個人的にはネイマールにはそれだけの価値があったとみています。後にも書くPSGの事情を鑑みれば。
今回はそんな2017-18シーズン夏の移籍市場のまとめ的なお話です。
「わけわかんねー」が続くサッカー界
これまでの移籍金額で最も高額だったのは、2016年夏にマンチェスターユナイテッドに加入したポール・ポグバの約137億円でした。
たった1人の男にこれだけの金額がつけられるのは、サッカーをあまり知らない人からすれば「わけわかんねー」の一言に尽きると思います。ですが大丈夫です、サッカーを知る私でもこの金額は「わけわかんねー」でしたから。
もちろんポグバにはこれだけの値段をつける価値があったということは理解できます。不調から脱するため、ユナイテッドがチームの主軸を置くべきだと考えたのでしょう。あるいは、モウリーニョの就任に際しては、彼の下でアイコンとなる選手が必要だったということもあるでしょう。いずれにせよ、ユナイテッドとモウリーニョはポグバに多大な期待を込めて、137億円という金をかけた。フリーで放出していたのに…。
ぶっちぎりでぶっ壊れなネイマールは290億円
冒頭でもお話した通り、PSGがネイマール獲得に要した金額は約290億円。つまりはポグバの2倍以上。小さな国なら数年分の国家予算にもなるであろう金額です。
Ici Ces’t Paris ⚽@PSG_inside pic.twitter.com/7irDNakffZ
— Neymar Jr (@neymarjr) 2017年8月6日
ネイマールがPSGに移籍した理由は、「メッシの2番手という立場に耐えられなかった」、「新しいチャレンジを求めた」、「家族と自分の幸せを考えた」など色々ありますが、どうやら本人は後半の2つを主な理由にしているのだそう。
まぁ、移籍理由なんて追求し尽くさなくても良いでしょう。今の時代、あり得ない移籍などないのですし、決めるのは本人です(選手と代理人の力強くなってるよね)。
バルセロナ側からすれば、「MSN」での活躍をはじめ、今後10年近くクラブに貢献してくれそうなネイマールの離脱は痛かったはず。いや、後の後釜探しのすったもんだも考えれば、痛すぎるというよりは、もうハートをぐっさぐさに突き刺されてる感じでしょう。
ネイマールにならって選手の市場価値が高騰
ネイマールのべらぼうな移籍金額により、他のクラブの選手の市場価値が高騰しまくりました。「え?そんなに高いの?じゃあうちも値段あげとこうっと」といった感じ。牛丼屋がこぞって値段上げていくイメージでしょうか。※いや違うか。
それほど名前の挙がらない(失礼)選手にも30億、40億という金額が普通につけれていった。FWだDFだといったポジションに限らず、どの選手も高くなりました。
特にタレントの頭数が足りてないSBの高騰は顕著で、マンチェスター・シティは、カイル・ウォーカーに約65億円、メンディーには約70億円を要したそう。
1回のオファーでは応じないクラブが多く、「足りねえよ、もっと出せよ」と複数回にわたってオファーを出さなくてはならないような交渉も続発しました。どこのクラブのフロントも「ネイマールはもっと高かっただろ?こんなんで出せるかよ」という考えが念頭にあったのでしょうね。
後釜探しに奔走するバルセロナとコウチーニョの悲劇
ネイマール放出により、バルセロナは彼の後釜探しに追われることになりました。お財布には290億円あります。
これだけあれば、ワールドクラスの選手も2人は買うことができるはずで、お釣りでバックアッパーの獲得もできたはずでした。
しかし、前述で書かせていただいたように、どこのクラブの選手も市場価値が高騰。特にバルセロナは「お前、290億もってんだろ?ならケチるなよ?」と足元を見られまくります。そのせいで(これまた失礼)中国からパウリーニョを約50億円で獲得。そもそもパウリーニョを獲得する必要があったかどうかも甚だ疑問であり、フロントはひなんを浴びます。
結果的にネイマールの後釜には、ボルシア・ドルトムントからウスマン・デンベレを約112億円で獲得。
Visca Barça, Visca Catalunya !
— Ousmane Dembélé (@Dembouz) 2017年8月25日
Bienvenido @Dembouz pic.twitter.com/yvcOGuXfTI
— Lucas Digne (@LucasDigne) 2017年8月25日
その一方で、かねてより探していたイニエスタの後継となるフィリペ・コウチーニョの獲得は失敗。バルセロナ側の何度ものオファー、そしてコウチーニョ側は所属元のリヴァプールにトランスファーリクエスト(移籍志願)を出していただけに、2017-18シーズンのモチベーションの低下が心配なところ。(絶対下がる気がする)
特に2018年はロシアワールドカップもあるので、選手としては大事な1年になる予定なんですけどね…。
ネイマールにムバッペ、パリ・サンジェルマンのための市場だった
話をまとめましょう。
結果的に2017-18シーズン夏の移籍市場は、パリ・サンジェルマンのためにあった市場だったと言って良いでしょう。
ネイマールの獲得に加え、最終日にはキリアン・ムバッペもレンタルで獲得。ムバッペには約232億円という買い取りオプションがついており、来夏2018-19シーズン夏にオプションを行使するものと思われます。
金を使いまくり、世界最高峰の陣容を整えたPSG。国内リーグの成功はもとより、国際舞台(CL)でのタイトル奪取が目標です。これだけの金を投じて何も手にできなかったなんてこと許されないでしょう。
準備は整った、後は勝つだけです。